友人

 

彼がなんでその行動に至ったのかは俺は今も全くわからない


前日まで一緒にボルダリングをしていた


4年も経った今も考える

考えてもわからないことをずっと考える

 

推測する

 

彼は、自分の中の猛獣に、自分の心に宿る虎に

最後はやられてしまったのだ

きっとそうだ、そうにちがいない

 

彼はその操り方も、自分がそいつを飼っているということにさえも気づいていない、辿りつかなかった

あまりにも惜しい

と思ってしまう

 

勝手なのは俺だ

 

 

しかし周りにいる人間は、残された人間は、

このような思いにかられるのだ

 

 

自分のリミットが本当に近づいてきたら

自分が万が一、この猛獣に食われそうになったら

周りの人間にだけは、

1人につき10枚の手紙を書こうと決めた

 

決してこれはあなたのせいではありません

 

 

だが、俺はそんな簡単には会いに行かないよ悪いけど

 

いつも大変なんだこの人生

抗ってるんだぜ

 

 

ちくしょう